手首に冷たいソレを当てたら
ソレを横にすっと引いたら

「どんな感覚なのかしら…」


彼とあたし
「だからなんでそんな思考しかできないんだよ...」
あたしがふとつぶやいた言葉に対して、彼は呆れたようにコメントする。
「あたしが、今何を考えていたのかわかるの?」

「目を見てりゃ簡単にわかる。」


そんなに判り易い目をしているのかしら。


でも…


「ねぇ、どんな感覚だと思う?」
「死んだときの感覚なんか考えたくもないね。」

ほら、やっぱり違う。



「くく、馬鹿ねぇ。あたしも死んだ時の事なんか考えたくもないわよ。」

其のままあたしが笑い続けていると
彼は自分の勘違いに気付いたらしく

「…どっちにしたって似たような考えだろうが!」
「ふくく、まぁね。」








彼とあたしの日常。
何処かずれてるけどこれが正常。